五感をフルに活用し、楽しみながら学ぶ事においては子どもの右にでる者はありません。

だから、本物の体験を幼児期にする事が大切です。

子どもは、土と水と太陽が大好き。

 

ちいさな0歳児でも、地面に座れば本能的に手を伸ばし感触を楽しみます。手指をつかったり、シャベルやコップなどの道具を使い見立て遊びも始まります。

これは子どものイメージする力の源です。見立て遊びが進むと友達同士で役割を演じ合い、子ども同士のコミュニケーションが芽生えます。

 

年長になれば、大きな山や湖をつくるようになり、そこで一つの社会を作っていきます。

器用になると綺麗な泥だんご作りが始まり、水でいっぱいの重いバケツを友達と協力し合ったりと、泥水遊びは社会性も育てています。

大人が用意するのではなく子ども同士が自発的に遊びが発展してゆくのが泥水あそびの良いところですね。

 

子どもの全面発達の根底に土いじりと水と太陽があります。

保育園の畑は、有機農家の方のアドバイスを頂きながら、野菜を育てています。

 

また、小麦を育て石窯でパンにしてみたり、大豆を育て味噌作りをしてみたり・・・食べ物を加工するという食文化を、肌で感じることを大切にしています。

夏の畑の草むしりや、大豆の皮むき、イモのツルを採るなどの手指を使う農作業は、子どもの手仕事を育てるにはとても良い教材となっています。

 

食べて働くという、人としての営みをこうした畑仕事は教えてくれます。

また、お散歩で子どもたちが採ってきたつくしや木イチゴ、ドドメに三つ葉、セリやむかご、イナゴまで食の体験につなげようとなるべく調理して食べられるようにしています。

 

こうした自然の食体験は、子どもたちに本当の甘みや苦みを教えてくれます。

【保育園の給食】

給食では、それぞれのお子さんの発達に合わせた献立作りと、手作りにこだわった母の味を心がけています。
小川町産のとれたてでおいしい有機野菜を取り入れ、添加物や冷凍食品を最小限にしています。素材の持つうまみを活かす味付けも欠かせません。そうした食事をする事で味覚が形成され将来の食選力へとつながります。和食を基本とし行事食など日本の文化も食事を通して感じられるよう心がけています。


また食卓はコミュニケーションの場でもあります。

子ども達が楽しく食事ができるよう園庭でランチをしたり、全クラスで食べたりと工夫をして食事をしています。

【保育園の石窯】
保育園には石窯があり、ピザやパン作りと大活躍しています。

その他、落ち葉の中で焼く焼き芋、園庭に釜を出してごはんを炊いたりしています。

 

釜で炊いたご飯の味は格別です。

レンジでチンする時代。この火を使って食べる体験も大切な事です。

どんぐりを拾う、花を摘む、雑巾を絞る、紙をちぎる、椅子やテーブルを持つ・・モノの冷たさや温かさ、柔らかさや固さなど、生活や活動の中で何でも触って確かめることから始まります。

手・指の操作を巧みにしながら感覚や知覚を発達させ、その土台の上に認識や思考の力が付きます。
自分の使うものはできるだけ自分で作る。夏のキャンプに持っていくリュック・運動会の縄跳び・布を染め縫いあげる道具入れ・ソリ滑りには毛糸の帽子を編んで出かけます。

針を扱える繊細な手、三つ編みを固く編める力強い手、畑に種をまく優しい手。色々な表情を持つ「働ける手」を育てたいと思います。

自分で作ったものは世界に1つの宝物になり、それが苦労して作りあげたものであればあるほど、モノを大切にする心も芽生えます。

何かをうみだせる手にこそ、人間が人間として生きるための力へとつながっていくのです。

親子で一緒に物作り

親と子どもで共にものを作り上げる体験も大切です。一緒に作る事で子どもの育ちに寄り添う事になります。
やってみせる事が親の役目です。


【米作り】
有機農家の方のご協力で、田植えと稲刈りを親子で一緒に体験します。


【味噌造り】
保育園の畑で育てた大豆も含め、親子で味噌作りをします。お母さんたちに本物の味噌の味を覚えてもらいたいです。


【竹馬・わらじ作り】
竹馬遊びや、わらじを履く生活を支えるのは、お父さんお母さんの力。足指を広げることで、正しい姿勢や脳への刺激を促します。


【お茶碗作り】
お父さんお母さんが、お茶碗を作り、子どもが絵付けをします。世界でたった1つの個性豊かなお茶碗が完成します。

リズム
ピアノの音が聞こえると、自然とホールの真ん中へ子どもたちがかけて行き、喜びや期待にあふれた表情でリズムが始まります。

うさぎ・ハイハイ・金魚・汽車など、様々なリズムがある中で、各年齢の発達に合わせた表現を保育者と子どもで共有し、イメージしながら体を動かすことを楽しみます。

 

保育者も日々、リズムの勉強へ行き、くり返し学びまた新たなリズムや集団遊びを習得しています。体の中心の筋肉から手足の末端にまで神経を集中して表現をします。体を使った活動を豊かにし、体の軸をつくりあげるのがこのリズム運動と言えるでしょう。直立姿勢ができない子が増えていると言いますが、土ふまずが綺麗に形成された子どもは姿勢が綺麗です。その年齢に沿った発達を保障する運動が大切です。

 

 

うた

うたも、水泥遊びや野山の草花との触れ合い、友達と歓声をあげておもしろくてしょうがない、そんな毎日があって夢中になって遊び込んでいるからこそ、大きな口をあけ、その歌に心一つにして歌えるのです。

うたのイメージと保育園生活を重ね合わせ自分のモノにして歌詞を歌います。うたの言葉が子どもを育てるのです。

 

描く
子どもたちが夢中になって過ごせる日々があって、のびのびと自分の思いを画面いっぱいに表現できるようになります。手指の運動としての○から「しゅー!」と、声に出したり、意味を持たせたり、イメージを膨らませて色々な形が出てきます。

また、山登りや観劇会など感動体験をたくさん積み重ね、感じたことを絵で表現したい!と意欲を持って画面に向かえるよう、たくさんの言葉がけと絵について話す保育者を大切にしています。

 

造形

人は人に評価される事で生きがいを感じます。

1つの答えに押し込めるのではなく、多様な評価ができるのが美術です。

ですから、子どもをたくさん褒め、自己肯定感をもってもらいたいです。色々な角度から物を見たり、考えたりと、美を求める探究心・好奇心を育てています。

読み聞かせは私たちの保育の中で大切にしているものの1つです。
各クラスの文庫には年齢に合わせた本がたくさん置いてあり、1日に4~5冊は読み聞かせをしています。
小さい子は、パ・ピといった音や絵本ならではの擬音を楽しみながら真似して言ってみたり、大きくなってくると物語に入り込んで登場人物のように驚いたり悲しそうな表情になったり・・・。

 

絵本は子どもの心や言葉を豊かにし、命の尊さなどを自然に教えてくれるのです。


また、子どもが自由に手に取れる絵本も用意し、遊びの中で絵本を見て自分の感じたようにお話を作って、お友達や先生に見せっこしながら想像の世界を広げてくれます。

【保育園の玩具】

小さい子どもが毎日触れる玩具。

安全で本当に良いものを渡してあげたい。

また大人よりもすぐれた感性をもっているので、触れた時の感触などより繊細に感知します。

ですから、本物の素材を使い、子どもに響く色彩を使っているような、遊ぶ子どものためを第一に考えられた玩具を選んでいます。

保育園にはいろいろなお仕事をしている保護者の方がいます。

そうした、それぞれの保護者の方の専門的な力をお借りして、子ども達が育つ環境づくりをしています。

 

みんなが少しずつ力を出し合うことで大きな力が生まれます。

 

保育園では、運動会や父母参加日はもちろん、味噌造り、石窯ピザ作り、親子田植えや、わらじ作りやもちつき大会など、一緒になって参加してもらえる行事がたくさんあります。

もちろん、保護者会と一緒に秋祭りや観劇会やクリスマスのバザーなどもおこない、保育園を支えて頂いています。

 

時代と共に子育ての環境も変わってきました。
けれど、昔と変わらず子どもは沢山の大人に愛され、声をかけられ、見守られることで安心して育っていくのです。お父さんお母さんおばあちゃんおじいちゃんその他みんなで子どもを育てられる環境を作っていきたいと思います。

いろいろな人の力を借りて

お肉屋さんのご協力を頂いてソーセージを作ったり、お寿司屋さんでは手巻きずしを作らせてもらいました。

いろいろな人の専門的な力をお借りする事でより充実した保育になります。

赤ちゃんサミット

月に一度のペースで未就園児を対象に行っています。

わらべうたや読み聞かせをしながら、保育士と話をしたり、お母さん同士の交流の場になっています。

パパママ先生の日

半日、先生として保護者の方に保育に入ってもらうプログラムです。

こうして保育園・保護者とお互い意見を出し合い保育を作っています。